公開日:2021-06-20
バランスのいい食事ってどうしてる?基本の献立の組み立て方
スタディー

献立を立てるときどのようにしていますか?
家族の好き嫌いを考えたり、冷蔵庫にある食材から考えたり…
毎日献立を考えるのは大変ですよね。
栄養バランスのことも考えるとなると、苦痛になってしまうこともあります。
そこで今回は、基本の献立の組み立て方について紹介します。
献立を考える上で、献立のフォーマットを作っておくと簡単に決めることができますよ!
食事バランスガイドを活用しよう
食事バランスガイドとは、1日に「何を」「どれくらい」食べたら良いかの「食生活指針」を厚生労働省と農林水産省がわかりやすくイラストで表現したものです。
コマ =「食事」のバランスが崩れると倒れてしまうという意味で、イラストはコマの形で示されており、1日に必要な料理やその目安量がすぐにわかるようになっています。
食事のバランスと運動をコマの回転で表現しており、バランスの良い食事と運動もしているとコマは安定して回転しますが、バランスが悪くなると倒れてしまう意味も込められています。
3歳から5歳の幼児向けの食事バランスガイドもあります。
東京都福祉保健局 東京都幼児向け食事バランスガイド
*東京都幼児向け食事バランスガイドポスター(PDF:479KB)
「何を」食べたらいいのか
コマの部分は5つに区分されており、面積が広い上の部分から「主食」次に「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」と、摂取量の多い順番で並べられています。
その他にも、コマの軸となる水やお茶などの食事に欠かせない水分、コマの紐となるお菓子やジュースは「楽しく適度に」というメッセージ込みで表現されています。
主菜、副菜、主菜、乳製品、果物からそれぞれ、イラストで表現されているような料理と、水分、適度なおやつを食べることで、バランスが取れた食事となります。
「どれくらい」食べたらいいのか
食事バランスガイドでは、料理を「つ(SV)」という新しい単位で数えます。
これは、「1つ、2つ」の「つ」と一人前などの意味も持つ「サービング(serving)」を略した「SV」が組み合わさっています。
主食
1つ(sv)の基準となる栄養素量:主材料に含まれる炭水化物約40g(ごはん70〜140g)
コンビニのおにぎり1個や4〜6枚切り食パン1枚を1つ(SV)、麺料理は1人前を2つ(SV)と数えます。
副菜
1つ(sv)の基準となる栄養素量:主材料の重量約70g(乾物を除く野菜・調理前葉野菜50〜110g)
野菜・いも・海藻・きのこを主材料とする小鉢1皿分を1つ(SV)、野菜炒め、コロッケ、里芋の煮物などを2つ(SV)と数えます。
主菜
1つ(sv)の基準となる栄養素量:主材料に含まれるたんぱく質約6g(肉・魚20〜50g、卵30〜80g)
肉・魚・卵・大豆料理である主菜は、卵1つ使った料理や、納豆1パックが1つ(SV)、標準的な魚料理1人前が2つ(SV)、肉料理1人前は3つ(SV)と数えます。
牛乳・乳製品
1つ(sv)の基準となる栄養素量:主材料に含まれるカルシウム約100mg(牛乳60〜130ml)
ヨーグルト1パックを1つ(SV)、牛乳コップ1杯(200ml)を2つ(SV)と数えます。
果物
1つ(sv)の基準となる栄養素量:主材料の重量約100mg
みかん、いちご6個、バナナ1本を1つ(SV)、りんご1個を2つ(SV)と数えます。
菓子・嗜好飲料
おせんべい約3枚、シュークリーム約1個、缶ビール約500ml分の量となります。
丼物やカレーライスなどは複合料理と呼ばれ、主食・副菜・主菜が組み合わさっています。
この場合、親子丼は主食2つ(SV)、副菜1つ(SV)、主菜2つ(SV)、カレーライスは主食2つ(SV)、副菜2つ(SV)、主菜2つ(SV)と数えます。
*農林水産省:食事バランスガイドとは 主な料理・食品の「つ(SV)」早見表
1日にとる目安量は、一般的な量となります。
年齢、性別、身体活動量によってそれぞれ異なるので、注意しましょう。
詳しく知りたい方は、食事バランスガイドやリーフレット(基本編)、チェックブックを確認してください。
*厚生労働省 食事バランスガイド(実践・応用編)
*厚生労働省 リーフレット(基本編)裏ページ
*厚生労働省 毎日の食生活チェックブック
バランスの良い献立の立て方
1. 配膳の形式を決める
まずは、料理の品数(配膳)を決めます。
何品食べたい(食べてもらいたい)か、食べるとちょうど良い量か、作れるか、などを予め決めておくことで、スムーズに献立を考え始めることができます。
和食の配膳は、茶人の間で好まれた懐石料理からできた「一汁三菜(いちじゅうさんさい)」という配膳があります。
一汁三菜とは、ごはんに「汁」「香の物」「菜(おかず)」が3皿ついており、「菜」は主菜と副菜2品からなっている基本の配膳です。
そして、一般の人々に伝わる配膳としては、ごはん、汁、香の物の「一汁一飯」や、ごはん、汁、香の物、おかずの「一汁一菜」があります。
ただ一汁一菜では「食事バランスガイド」に当てはめると、特に野菜が足りずにバランスが崩れてしまいます。
とはいえ、おかずを3皿も作る一汁三菜は難しく、食費もかかってしまいますよね。
栄養バランスも考えたい場合は「一汁二菜」にすることで、食事バランスガイドともあった配膳となります。
3食全てを同じ配膳にせず、朝は一汁一菜、昼と夜は一汁二菜にするなどでももちろんOK。
それぞれの家庭状況などに合わせて配膳を決めましょう。
手軽で節約できる配膳:一汁一菜:主食、汁、主菜、(香の物)
バランスも考えた配膳:一汁二菜:主食、汁、主菜、副菜、(香の物)
2.主菜(メイン料理)と主食を決める
品数を決めたら、次に主菜と主食を決めます。
主菜とは、肉、魚、卵、大豆料理のこと。
主食とは、白米などのごはん、パン、麺類のこと。
まず主菜でどの食材を使いたいかや、何が食べたいかで、料理を決めましょう。
それに合わせて、ごはん、パン、麺の主食を決めます。
※ シチュー、肉野菜炒め、餃子、冷しゃぶなどは、主菜と副菜が1つと考えてOK。
主食と汁物、必要であれば漬物、デザートを考えます。
主菜の料理例
朝食:ベーコンと目玉焼き
昼食:焼きそば
夕食:焼き魚
主食の料理例
朝食:食パン
昼食:(麺)
夕食:ごはん
3. 副菜を決める
主菜が決まったら、副菜を決めます。
副菜とは、煮物や和物、酢の物など、主に野菜料理のこと。
一汁一菜にする場合、副菜は考えず、一汁二菜にする場合は1品決めます。
主菜に使われていない食材を使うと、さらに栄養バランスが良くなります。
※ 主菜(メイン料理)がカレーライス、丼物、チャーハンや焼きそばなどの場合は、主食、主菜、副菜が1つになっていると考えてOK。
メインが決まったら汁物、必要であれば漬物、デザートを考えます。
副菜の料理例
朝食:サラダ
昼食:なし(※ 焼きそばに含まれるため)
夕食:煮物
4. 汁物、デザートを決める
最後に汁物を決め、必要であればデザート、漬物などをプラスします。
汁物は、味噌汁、お吸い物、コンソメスープ、中華スープなどがあります。
汁物の料理例
朝食:コーンポタージュ
昼食:豚汁
夕食:味噌汁
デザートとして、果物またはヨーグルトなどの乳製品が栄養バランスをとる上で好ましいですが、必ず必要というわけではありません。
デザート例
朝食:バナナ
昼食:りんご入りヨーグルト
夕食:なし
五味五色五法
主菜や副菜で何を作るか、どんな食材を使うかなどで迷ってしまう場合は「五味五色五法」から選ぶ方法もあります。
五味とは、甘味、旨味、塩味、苦味、酸味のこと。
肉野菜炒めのような、肉の旨味や調味料に使う醤油や塩などの塩味のある主菜をメインとした場合、甘みのあるかぼちゃの煮付けを副菜につけるなど、違う味を献立に取り入れる方法もあります。
五色とは、赤、黄色、青(緑)、白、黒の食材の色のこと。
白いご飯に、黒いわかめの味噌汁、赤や黄色のトマトやパプリカ、緑のきゅうりやレタスなどが入ったサラダの副菜などと、色で食材を決めることもできます。
色々な色を使った料理にすることで、いろいろな栄養素を摂ることができたり、食欲増加などの見た目の効果もあります。
五法とは、切る(生)、煮る、焼く、揚げる、蒸すの調理方法のこと。
昨日は炒め物だったから、今日は揚げ物にしよう、そして明日はお刺身にしようなどと、偏りのない調理方法を取り入れることで、食べる楽しみにも繋がります。
主菜・副菜・スープのレシピ紹介
nominaでは、主菜、副菜、スープなど、さまざまなレシピを紹介しています。
献立を考える際にぜひ参考にしてみてください!
主菜になるレシピ
副菜になるレシピ
スープのレシピ
無理なく作ろう!
今回は基本的な献立の組み立て方を紹介しましたが、これを参考に自分や家族に合った量、品数で、無理のない献立づくりをしてください。
曜日によって副菜や、白米と麺などの主食を決めておくと、献立をもっと楽に考えることができますよ。
もし疲れてしまったり、全く献立が思いつかないときは、思い切って外食にしたり、お惣菜を買ってきて一休みしましょう!
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