公開日:2020-03-20
【SNSで話題】古代の味を楽しむ「蘇」の作り方と絶品アレンジを紹介!
スイーツ
新型コロナウイルスの流行により小中学校が一斉休校となりました。
その影響で、学校給食用牛乳を供給できなくなった酪農家を支援する働きかけが各所で見られます。
その一環としてSNSを中心に広まった牛乳消費レシピ。
なかでも「蘇(そ)」が注目を集めているということで、実際に作ってみました!
蘇ってなに?
蘇は、古代日本で作られていた乳製品の一種です。
古代のチーズとも言える蘇ですが、現在のように広く世間に親しまれるようなものではなく、貴族だけが食べていた高級品だったと言われています。
牛乳を煮詰めて作られ、「延喜式」によると一斗(約18L)の牛乳を煮詰めることで 一升(約1.8L)の蘇ができるとされています。
しかし、詳細な製法についての文献はなく、当時の人々が食べていた蘇がどのようなものであったかは不明です。
話題の蘇を実際に作ってみた
牛乳を10分の1になるまで煮詰めるという蘇。これを機に一度食べてみたいと思い、作ってみることにしました!
用意するもの
- 牛乳
- 500ml
- フライパン(焦げ付きにくいもの)
- ヘラ
とても焦げやすいので、フライパンは焦げ付きにくいものを選ぶのが無難です。
ヘラはゴムベラを用意しました。
作り方
- フライパンに牛乳を入れ、グツグツするまで中火〜強火にかけます。
焦げ付かないよう底から大きくかき混ぜます。 - グツグツしてきたら中火にします。
牛乳の表面やフライパンの側面についた膜を集めながらかき混ぜます。
- 20分かき混ぜ続けたあたりから、ポタージュスープのようなとろみがつき始めます。
底が焦げ付きやすいので、ゴムベラで底の膜をこそげ取るようにしてかき混ぜます。
△意外とすぐできるのかも?と思いましたが、ここからが長かった… - さらに中火にかけながらかき混ぜ続けること約15分…
ホワイトソースくらいのとろみになりました。終わりが見えてきた!
△この辺りで帰ってきた家族が部屋に充満したミルク臭にびっくり!換気必須です。 - さらに10~15分で、ベタっとした粘土のようにまとまり始めました!
ここで火からおろします。
- 粗熱をとってラップで包み、冷蔵庫で冷やしたら完成!
とにかく時間がかかるという蘇作りですが、500mlの牛乳で作るのにかかった時間は1時間程度でした!
蘇の味は…?
冷やして完成となる蘇ですが、できたての温かいうちに一口食べてみました。
まず驚いたのが甘み!
牛乳だけなのに、お砂糖を加えたようでした。
とは言っても、お砂糖を加えた乳製品やお菓子と比べると、もちろん甘さはかなり控えめ。
温かいうちに食べたこともあり、ミルク臭が強く感じられました。
次に一晩冷やしたものを実食!
ねっとりとした食感はチーズのようですが、味は甘さのないミルク飴のような感じです。
さすが牛乳を煮詰めたものとあり、2~3切れで十分というようなこってり感でした。
現代のようにクッキーやチョコレートなど、甘くこってりとした食べ物がなかった古代日本で高級品とされていた理由もわかる気がします。
できたてに比べて甘さもミルク感も控えめで、個人的にはそのまま食べるというよりは、はちみつや塩などをつけて食べたい味でした。
蘇のおいしい食べ方は?
そのままでは少しぼやけた味の蘇を、家にある調味料でアレンジしてみました。
はちみつ
まずは、はちみつをかけて蘇蜜としていただきます。
おいしいですが、はちみつの甘さも加わり、少しくどさを感じてしまいました。
ただ、ぼやっとした甘さだった蘇が、しっかりデザートのような甘さになったので、おやつにはいいかもしれません!
オリーブオイル×塩胡椒
次にオリーブオイルと塩胡椒で味付けをしたもの。
塩胡椒で味が引き締まりおいしい!
蘇をよりこってりさせてしまうオリーブオイルは、個人的にはいらないかなと感じました。
しかし、おつまみとして少しずつ食べるのにはぴったりです!お酒が欲しくなる味でした。
はちみつ×塩胡椒
個人的に一番好きだったのがはちみつ×塩胡椒。
先に紹介した2つのアレンジから、いいとこ取りをしようと思った組み合わせがこちらです。
はちみつで甘さは加わるものの、塩胡椒で味が引き締まるのでおいしい!
チーズのみのピザにはちみつをかけるデザートピザのようなおいしさで、蘇のねっとりとした食感ともマッチしています。
古代チーズを楽しもう
時間こそかかるものの、作り方はいたってシンプルな蘇。
これを機に蘇作りにチャレンジし、古代日本、貴族の生活に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
nominaのSNSをフォローして
最新情報をチェックしよう!