公開日:2022-11-08
DASH食で高血圧対策!野菜たっぷりカレー風味スープ【栄養士監修】
スープ
「血圧が気になる」「高血圧の予防に効果的なレシピが知りたい!」
そんな人におすすめなのが、DASH食。
DASH食とは、高血圧対策になる食事療法で、その効果も実証されています。
今回は、DASH食についてや、DASH食と減塩食を兼ね備えた「カレー風味の野菜スープ」のレシピ、DASH食におすすめの食材を紹介します。
目次
高血圧予防に効果的なDASH食
「血圧が高い=減塩!」というイメージがあるかもしれませんが、実は減塩以外にも高血圧予防に効果的な食事法があります!
それは、DASH食。
DASH食とは「Dietary Approaches to Stop Hypertension」の略で、高血圧を防ぐ食事法のことです。
アメリカの研究によると、DASH食を2ヶ月続けたところ、収縮期血圧が平均「11.4mmHg」、拡張期血圧が平均「5.5mmHg」下がったと報告されており、高血圧予防に効果があることが実証されています。(*1)
さらに、日本高血圧治療ガイドラインにおいても、DASH食と減塩の組み合わせには血圧を下げる効果が十分に期待できると記されています。(*2)
減塩も大切ですが、減塩することばかり考えると味気ない食事になりがち…。DASH食を意識することで食事のレパートリーが広がり、様々な料理を楽しむことができます!
参考文献:
*1 Appel LJ1,et al「A clinical trial of the effects of dietary patterns on blood pressure. DASH Collaborative Research Group.」N Engl J Med. 1997 Apr 17;336(16):1117-24
*2 日本高血圧学会 日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会編集 日本高血圧治療ガイドライン2019
DASH食の特徴
DASH食では、塩分を排出する働きのあるカリウム、カルシウム、マグネシウム、食物繊維、そして、血管を強く保つ、たんぱく質をとることがポイント。
具体的には、野菜(特に色の濃い野菜)、果物、海藻、魚、大豆製品を増やすことで、上記の栄養素をとることができます。
今回は、色の濃い野菜(ブロッコリー、かぼちゃ、にんじん)と大豆製品(豆乳、ミックスビーンズ)をたっぷり使ったスープを作ります。
カレー粉は塩分が入っていないので、減塩にはうってつけの調味料!(商品によっては食塩が添加されている場合があります。原材料欄を確認して、塩分が入っていないものを選んでくださいね。)
今回のスープは塩を使わずにカレー粉でしっかり味つけするので、DASH食と減塩の両方を兼ね備えています!
また今回作るスープは、通常のみそ汁よりも塩分が少ないです。(通常のみそ汁の塩分量「約1.2~1.5g」、今回のスープの塩分量:「0.6g」。)
ぜひ、お好みの野菜をたっぷり入れて、作ってみてください!
カレー風味の具だくさん野菜スープの作り方
- ミックスビーンズ
- 100g
- 玉ねぎ
- 80g(中1/2個)
- ブロッコリー
- 60g(4~6房)
- かぼちゃ
- 60g(5~6切れ)
- にんじん
- 60g(1/2本)
- しめじ
- 40g
- オリーブオイル
- 4g(小さじ1)
- 水
- 300ml(1と1/2カップ)
- コンソメ
- 3g(小さじ1)
- 豆乳
- 200ml(1カップ)
- カレー粉
- 4g(小さじ2)
- こしょう
- 適量
-
ブロッコリー、かぼちゃ、にんじんを一口サイズの食べやすい大きさに切る。
たまねぎは薄切りに、しめじは、石づきをとる。
-
鍋にオリーブオイルを熱し、たまねぎをしんなりするまで炒める。
-
ブロッコリー、かぼちゃ、にんじん、しめじを入れて、油がまわるまで炒める。
-
水、コンソメ、ミックスビーンズを加え、煮立ったらアクをとる。
-
落し蓋をして、具材が柔らかくなるまで弱火で20分ほど煮込む。
-
豆乳とカレー粉を加え、さらに2~3分煮る。
-
こしょうで味を整え、器に盛り、オリーブオイル(分量外)をまわしかけて完成。
【料理のポイント】
- 煮込み時間を短くしたいときは、硬い野菜(今回であれば、ブロッコリー、かぼちゃ、にんじん)をあらかじめ電子レンジで加熱し、柔らかくしておくといいですよ。
- カレー粉は、味をみながら量を調整してください。
- 野菜は、色の濃い野菜であれば、なんでもOK!ほうれんそう、小松菜、春菊、おくらなども◎。
- ミックスビーンズのかわりに、鮭、エビ、イカなどの魚介類もオススメ!DASH食では、お肉の脂身よりも魚の油を積極的にとることが重要です。
DASH食にオススメの食材
大豆製品
大豆、豆腐、納豆、厚揚げ、豆乳などの大豆製品には、DASH食の基盤となっているカルシウム、マグネシウム、たんぱく質が豊富です。
カルシウムとマグネシウムはブラザーイオンと言われており、両方のバランスが重要な栄養素です。
カルシウムを多く摂りすぎると、マグネシウムの排泄が増えてしまうことも。
大豆製品は、カルシウムとマグネシウムのバランスがいい食材です。
ブロッコリー
ブロッコリーは、カリウムや食物繊維、たんぱく質が豊富に含まれています。
野菜にはたんぱく質は少量しか含まれませんが、野菜の中でもブロッコリーはたんぱく質を多く含む食材です。
筋トレをする人からも、とても人気がありますね。
その栄養価の高さから、高血圧予防にもうってつけの食材です。
かぼちゃ
かぼちゃは、余分な塩分を排出する働きがあるカリウムやカルシウム、食物繊維が豊富な食材です。
かぼちゃの皮にも栄養がつまっているので、皮ごと柔らかく煮て食べたいですね。
減塩しながらも、DASH食でおいしく!
塩分のことばかり考えると、味気ない食卓になりがちです。
減塩も大切ですが、余分な塩分を排出してくれる優秀な食材を活用して、おいしく食卓を彩ってみてください!
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