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公開日:2020-08-19

今が旬!色ごとに違うピーマンの栄養と選び方

スタディー

夏野菜としておなじみのピーマンは、和洋中さまざまな料理で活躍する、使い勝手がいい野菜ですよね。
独特の苦みと青臭い香りがあるため、子供が苦手な野菜の代表でもあります。

けれど、近年の品種改良でクセの少ないピーマンも出回るようになり、その栄養価の高さから健康野菜として注目されるようになっています。

この記事では、ピーマンの栄養と、おいしいピーマンの選び方や保存方法をご紹介します。

 

ピーマンってどんな野菜?

ピーマンはナス科トウガラシ属の野菜で、その名前はフランス語でトウガラシを意味する「piment(ピマン)」が由来となっています。
トウガラシの仲間といっても、辛味成分のカプサイシンがほとんど含まれていないため、辛くはありません。

ピーマンなどトウガラシの仲間の原産地は中央アメリカから南アメリカの熱帯地方といわれ、15世紀の終わりにコロンブスがヨーロッパへ持ち帰り、世界中に広まりました。
日本には、トウガラシが16~17世紀にかけてポルトガルや中国、朝鮮から持ち込まれたとされています。
現在食べられている辛味の無い甘味種のピーマンが渡来したのは、明治初期と言われています。

旬は6~8月の夏場で、国内の主要な産地は茨城県や宮崎県、鹿児島県などです。
栽培しやすい野菜なので、旬の季節には、各地で栽培された地物を店頭で手に取ることができます。
 

ピーマンとパプリカの違いは?

ピーマンとよく似た見た目のパプリカ、違いは何でしょうか?
実は、この二つには明確な線引きはありません。名前の付け方は生産者や売り手の判断によるところが大きく、大型で肉厚、ベル型で、黄色やオレンジ色、赤色の鮮やかな品種をパプリカと呼ぶことが多いようです。
一般的に出回っている緑色のピーマンは、未熟な状態で収穫されるため、独特の苦みと青臭い香りがあります。それに対し、パプリカは完熟したものを収穫します。太陽の光をたっぷり浴びたパプリカは、甘くてジューシー、ほのかに酸味を感じる味わいが特徴です。
 

ピーマンの種類

〇緑ピーマン

一般的な若採りのピーマンの総称で、代表的な品種には「さらら」、「京ゆたか」などがあります。サイズは7cm前後で皮は薄く、独特の青臭い香りとほろ苦さが特徴です。
生のまま苦味を楽しむのもいいですが、炒め物や揚げ物など加熱調理で食べることが多いですね。肉詰めにすると子供でも食べやすい一品になります。

ジューシーな「新・肉詰めピーマン」レシピはこちら
 

〇赤・黄ピーマン

通常は若い状態で収穫する緑ピーマンを、熟すまで待ってから収穫したものです。
普通のピーマンより更に7週間かかるため、市場に出回る数は限られています。緑ピーマンに比べて皮が柔らかくて甘みがあり、βカロテンやビタミンCが豊富です。
 

〇こどもピーマン

「タキイ種苗」が開発した苦くないピーマンで、ピーマンが嫌いな子供でも食べられるように苦味と香りを抑えた品種です。トウガラシの変異種ですが、辛味成分のカプサイシンは含みません。
一般的な緑ピーマンに比べて甘味があり、パプリカより酸味が無いのが特徴です。品種名は「ピー太郎」で、「こどもピーマン」は愛称だそうです。
参考:旬の食材百科

 

ピーマンの栄養と効能

ピーマンは、薬膳では血と気の巡りを良くする働きに優れ、血行を良くしたり、気持ちを落ち着かせたりする作用があるとされています。
また、胃の働きを良くして食欲を増進するとも言われていますので、夏バテの解消に役立ちますね。

赤や黄のカラーピーマンとパプリカの栄養素の含有量は、同じと考えてOKです。ピーマンなら2~2.5個、パプリカなら1個分が約100gになります。
 

βカロテン

緑黄色野菜のピーマンにはβカロテンが豊富に含まれ、太陽を浴びて熟した赤ピーマンの含有量は、緑ピーマンの倍以上!
 

【βカロテン当量(100g当り)】
緑ピーマン 400μg
赤ピーマン 1100μg
黄ピーマン 200μg

 
βカロテンは強い抗酸化作用があり、活性酸素の発生を抑え、取り除く働きを持っているため、生活習慣病の予防やアンチエイジングに効果が期待できます。
また、βカロテンは体内で必要に応じて皮膚や粘膜を守るはたらきがあるビタミンAに変換されます。
喉や鼻など粘膜を強化してくれますので、風邪の予防や花粉症の症状緩和にも効果が期待できます。

また、視力を正常に保ち、眼精疲労やドライアイの軽減にも役立ちます(※1)。
脂に溶けやすい性質を持ちますので、油でさっと炒めたり、生のままオリーブオイルで和えて食べたりするのがおすすめです。
 

ビタミンC

未熟な緑ピーマンより、赤色や黄色のピーマンのほうがビタミンCがたっぷり含まれます。赤のパプリカなら、2/3個で1日に摂取したい量100mgが摂れてしまいます。
 

【ビタミンC(100g当り)】
緑ピーマン 76mg
赤ピーマン 170mg
黄ピーマン 150mg

 
βカロテンと同様に強い抗酸化作用をもち、コラーゲンの合成にも関わるビタミンCは、美肌に欠かせない栄養素です。

また、メラニン色素を作り出す酵素「チロシナーゼ」の働きを阻害するため、紫外線が気になる季節には意識して摂りたい栄養素ですね(※2)。

ビタミンCは鉄の吸収を高めるため、鉄の含有量が多い牛もも肉などの赤身肉と組み合わせて食べるのがおすすめです。

ビタミンCは体に貯めておけないので、こまめに摂る必要があります。熱に弱くて壊れやすいビタミンのため、生のままサラダやナムルで食べると効率よく摂取できますよ。

パプリカは果肉に厚みがあるため、ビタミンCの流出が少ないとも言われます。
軽く炒めても、甘みが引き立ち美味しく食べることができますよ。
 

カリウム

カリウムは人間の身体にとって必要なミネラルの一種で、神経、細胞、筋肉の正常な機能を保つ働きをしています。

また、体内の余分なナトリウムを体外に排出しやすくする作用があるため、血圧が高めの方や、塩分摂取量の多い食生活が気になる方は意識して摂りたい栄養素です(※3)。
むくみの予防にも役立ちます。カリウムはピーマンの種の部分に多く含まれています。
 

ピラジン

ピーマン独特の香りのもととなる成分で、血液をサラサラにする働きがあります。
血流を促すことで血栓を予防したり、近年は育毛効果も期待できると話題になっています。ピラジンはピーマンのわたの部分に多く含まれます。肉詰めや丸ごと煮るような料理では、わたや種を取らなくてもあまり気になりませんので、ぜひそのまま食べてみてください。

 

おいしいピーマンの選び方

新鮮なピーマンを選ぶときに、チェックしたいポイントがあります。鮮度が落ちると中の種の部分から傷んできますので、できるだけ新鮮なものを選びましょう。
 
〇濃い緑色でムラがなく、ツヤがあるもの
鮮やかな緑色で、表面にハリとツヤがあるものが新鮮です。柔らかくなっていたり、しわが寄っていたりするものは鮮度が落ちています。
 
〇軸の切り口が新しいもの
切り口がみずみずしいものは新鮮な証拠です。黒く変色しているものは収穫してから時間が経っているので避けましょう。
 
〇手に持ったときに重みがある
軽く触れたときに重みと弾力を感じるものは、肉厚でおいしいピーマンです。

 

鮮度が長持ちする保存方法

ピーマンは傷みが伝染しやすい野菜です。
買ってきたときの袋のまま保存するのではなく、保存する前に傷んでいるものがないかチェックして、もし傷んでいるものがあれば取り除きましょう。
鮮度が落ちるとシワが寄ってきますが、きちんと保存すれば長持ちしますよ。
 
〇冷蔵で保存
ピーマンは水洗いし、しっかりと水気を拭き取ります。キッチンペーパーなどで一個ずつ包み、ポリ袋や冷蔵用保存袋などに入れて口を閉じます。
 
【ポイント】

  • ピーマンは水気に弱い野菜です。水洗いしたあと、キッチンペーパーなどで水気をしっかりと拭き取りましょう。
  • キッチンペーパーや新聞紙などで包むことで、適度な湿度を保ち乾燥を防ぎます。
  • 完全に密封すると蒸れてしまうため、袋の口を緩めにしばるか、袋に小さな穴を開けておきましょう。

 
〇冷凍で保存
ピーマンは水洗いし、種とワタを取り除き、食べやすいサイズにカットします。
1~2分茹でたらザルに上げて冷まし、キッチンペーパーなどで水気をしっかりと拭き取ります。冷凍用保存袋になるべく重ならないように入れ、口を閉じます。
 
【ポイント】

  • ピーマンを加熱してから冷凍することで腐敗を促進する酵素の働きを止めるため、鮮度を保ちながら長く保存することができます。

詳しい保存方法はこちら

 

ピーマンをおいしく食べて健康美人に

ピーマンは、私たちの健康と美容をサポートしてくれる、とても栄養価の高い野菜です。
カラフルな色は、βカロテンなどの栄養が豊富な証拠。今が旬のピーマンを日々の食卓に取り入れて、美味しく食べて元気に過ごしましょう。


参考
日本人の食事摂取基準(2020年度版) 厚生労働省
日本食品標準成分表(七訂) 文部科学省
『もっとからだにおいしい 野菜の便利帳』白鳥 早奈英、板木 利隆 監修
『からだに効く 和の薬膳便利帳』武 鈴子 監修
※1e-ヘルスネット,抗酸化ビタミン
※2eJIM 厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』,ビタミンC
※3e-ヘルスネット,カリウム

 
 

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この記事を書いた人

池田 明日香

管理栄養士
大学卒業後、管理栄養士として治験コーディネーター業務に携わる。
その後、食品メーカーにて料理教室運営や商品・メニュー開発などに従事し、現在は食と健康関連のコラム執筆、オンラインでのダイエットサポートなどで活動中。
日々の生活に役立ち、キッチンに立つのが楽しくなるような情報をお届けします。

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