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2021-01-19更新

頼れる緑黄色野菜!小松菜の栄養と嬉しい効能

スタディー

葉物野菜の定番として通年手に入り、クセがなく、柔らかい葉とシャキシャキした茎がおいしい「小松菜」。

ビタミンやミネラルが豊富に含まれ、栄養価も高い緑黄色野菜です。お浸しや炒め物、スムージーなど幅広い料理に活躍する、使い勝手の良さが魅力ですよね。

この記事では、小松菜の栄養と嬉しい効能や、栄養を逃さない調理のコツなどをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

小松菜ってどんな野菜?

小松菜は、中国から伝わったかぶの一種「茎立菜(クキタチナ)」を改良した漬け菜類の一種です。

漬け菜類とは、結球しないアブラナ科の葉野菜類の総称で、日本各地にさまざまな品種が存在します。

長野県の野沢菜、広島県の広島菜、仙台の仙台雪菜などが有名です。
いずれも旬は冬場で、霜が当たるほど美味しくなると言われています。

「小松菜」という名前は、江戸中期に小松川村(現在の東京都江戸川区)で栽培されたことに由来し、将軍徳川吉宗によって名付けられたという言い伝えが残っています。

享保4年(1719年)、吉宗公は鷹狩のために小松川村を訪れます。
その際立ち寄った香取神社の神主が、葛西菜と呼ばれていた青菜をあしらった汁物を献上します。

これを気に入った綱吉公は、この土地の名を取って「小松菜」と命名したそうです(※1)。

現在でも主な生産地は関東で、茨城県、埼玉県、東京都などで多く収穫されています。
とは言え全国各地で栽培されており、群馬の武州寒菜(ぶしゅうかんな)、新潟県の「女池菜(めいけな)」など、その地域で土着の品種が存在します。

小松菜は通年出回りますが、旬は12月~2月の冬場。この時期に出回る「ちぢみ小松菜」は、寒さにさらして寒締め栽培されます。

その名のとおり葉が細かく縮れたようになり、色が鮮やかで、ほんのりと甘く味が濃くなります。

 

小松菜の栄養と効能

小松菜は、ビタミンやミネラルをバランス良く含む緑黄色野菜。特筆すべきはカルシウムで、野菜の中ではトップクラスの含有量です。

中医薬学では、熱を冷まして炎症を静め、精神を安定させる効能があるとされていますが、これも主にカルシウムの働きによるもののようです。

以下でそれぞれの栄養素について、詳しく見ていきましょう。
 

カルシウム

■100g当りのカルシウム含有量…170mg

小松菜は野菜の中では特にカルシウムが豊富に含まれ、小鉢一杯(約70g)程度で100mg前後のカルシウムを摂取することができます。

これは、牛乳コップ1杯分200mlの1/2程度に相当するほど。

カルシウムは私たちの身体に最も多く含まれているミネラルで、骨や歯を形成する重要な成分です。

成長期のお子様はもちろんですが、骨粗しょう症の予防の面からすべての年代で積極的に摂取したい栄養素です。

特に女性の場合、閉経後にホルモンバランスが変化することで骨粗しょう症になりやすいことが分かっていますので、乳製品や小魚、そして小松菜などの野菜から、カルシウムを摂取するよう心掛けてみてください。

加えて適度な運動で骨に負荷をかけることでカルシウムの利用効率が良くなり、強い骨を作ることができますよ(※2)。

カルシウムは、ビタミンDと一緒に摂ることで体内での吸収率がアップします。

ビタミンDの多いしらす干しや鮭などの魚介類、干ししいたけなどのきのこ類を組み合わせて食べるのがおすすめです。
 

■100g当りの鉄含有量…2.8mg

鉄の多い野菜といえば、ほうれん草が思い浮かぶという方も多いかもしれません。

実は、ほうれん草の鉄の含有量は100g当り2.0mgなので、小松菜のほうが多く含まれているんです。

鉄は赤血球のヘモグロビンに多く存在するミネラルの一種で、体内の細胞に酸素を供給するというとても重要な役割を担っています。

鉄が不足すると起こる貧血を「鉄欠乏性貧血」といい、酸素の供給量が不十分となることで、集中力の低下や頭痛、食欲不振といった症状が起こります。

また、筋肉中のミオグロビンが減少することで、筋力低下や疲労といった症状が表れることもあります(※3)。

特に女性は月経で鉄が失われがちですので、意識して毎日の食事に取り入れてみましょう。

野菜に含まれる「非ヘム鉄」は、動物性食品に含まれる「ヘム鉄」に比べて吸収率が低くなります。
レバーや赤身肉などの動物性食品も食べるようにすると良いでしょう。
 

βカロテン

■100g当りのβカロテン含有量…3100μg

緑黄色野菜の小松菜には、βカロテンが豊富に含まれます。

βカロテンは、「プロビタミンA」とも呼ばれ、体内で必要に応じて皮膚や粘膜を守るはたらきがあるビタミンAに変換されます。

喉や鼻など粘膜を強化してくれますので、風邪をひきやすいシーズンには特に意識して摂りたい栄養素ですね。

また、視力を正常に保ち、ドライアイや眼精疲労の軽減にも役立ちますので、目を酷使する現代人の味方になってくれます。

β-カロテンは全てがビタミンAに変換されるわけではなく、一部は脂肪組織に蓄えられます。強い抗酸化作用があり、活性酸素の害から身を守ってくれますので、生活習慣病の予防やアンチエイジングにも効果的が期待できますよ(※4)。
 

カリウム

■100g当りのカリウム含有量…500mg

カリウムは、細胞内液の浸透圧を調整して一定に保つ働きがあり、私たちの身体にとって必要なミネラルの一種です。

体内の余分なナトリウムを体外に排出しやすくする作用があるため、外食が多い、加工食品をよく食べるなど、塩分摂取量の多い食生活が気になる方は意識して摂りたい栄養素です。
むくみの予防にも役立ちますよ。
 

ビタミンC

■100g当りのビタミンC含有量…39mg

βカロテンと同様に強い抗酸化作用をもつビタミンCは、美肌に欠かせない栄養素。

コラーゲンを合成する時に必要な酵素の働きを助ける「補酵素」としても働き、肌にハリや弾力を与えてシワやたるみを防ぐ効果が期待できますよ。

また、メラニン色素を作り出す酵素「チロシナーゼ」の働きを阻害するため、紫外線が気になる季節には特に意識して摂りたいですね。

 

栄養素を逃さない食べ方のコツ

小松菜に含まれる豊富な栄養素を効率よく身体に取り入れるためには、食べ方にコツがあります。お料理の参考にしてみてくださいね。
 

カルシウム×ビタミンD

カルシウムはビタミンDと一緒に摂ることで、体内での吸収率がアップします。しらす干しと小松菜の炒め物は定番の料理ですが、栄養的にも理にかなった組み合わせと言えますね。

【ビタミンDの多い食材】

  • しらす干し、鮭、さんまなどの魚類
  • きくらげ、干ししいたけなどのきのこ類

 

鉄×動物性たんぱく質・ビタミンC

野菜に含まれる「非ヘム鉄」は、動物性食品に含まれる「ヘム鉄」に比べて吸収率が低いという特徴がありますので、食べ方を一工夫してみましょう。

非ヘム鉄は、「良質なたんぱく質」や「ビタミンC」を多く含む食品と組み合わせて食べることで、体内への吸収率がアップすると言われています。

魚や肉料理の付け合わせにしたり、卵と一緒に炒めたりと、動物性たんぱく質と組み合わせて料理してみてください。

【動物性たんぱく質の多い食材】

  • 肉類
  • 魚類
  • ヨーグルト、牛乳などの乳製品

ビタミンCは野菜や果物に多く含まれています。熱に弱い栄養素なので、サラダやスムージーなど加熱しない料理に加えれば、損失が少なく、効率よく摂取することができます。

【ビタミンCの多い食材】

  • ピーマン、ゴーヤ、じゃがいもなどの野菜類
  • キウイフルーツ、いちごなどの果実類

■ビタミンCたっぷりのキウイと一緒に!スムージーのレシピはこちら
キウイでスッキリ!小松菜の甘さ控えめスムージー
 

βカロテン×油

小松菜に多く含まれるβカロテンは、油に溶けやすい性質をもちます。油で炒めたり、良質のオイルをかけてサラダで食べたりすることで効率よく摂取することができますよ。

生食で食べる場合には特に、オイルの質にもこだわってみましょう。おすすめは、アマニ油やえごま油。

これらに含まれるαリノレン酸は、体内で代謝されてEPAやDHAに変換され、血行を促進し生活習慣病の予防に効果が期待できます。

熱に弱く酸化しやすいため、加熱調理には向きません。炒め物には、加熱しても酸化しにくいピュアオリーブオイルなどがおすすめです。

■柔らかいベビー小松菜がおいしい!サラダのレシピはこちら
よく冷えたシャンパンと。ベビー小松菜と八朔のビタミンサラダ

 

おいしい小松菜の選び方と保存方法

選び方

茎や葉先がピンと張っていて、葉に厚みがあり緑色が濃いものを選びましょう。葉が大きいものは味が濃いですが、少し固い食感になります。

小ぶりのものは葉が柔らかいので、サラダなどで食べることもできますよ。
 

保存方法

小松菜は乾燥に弱いため、濡らした新聞紙で包んでビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で立てて保存すれば長持ちします。茹でて冷凍保存も可能です。

固めに茹でて水気をしっかり絞ります。使いやすいサイズにカットして、小分けにしてラップに包んでおけばお浸しなどにすぐに使えて便利ですよ。

参考:旬の食材百科

 

小松菜を食べてイキイキ元気に過ごそう!

ビタミンやミネラルをバランスよく含む小松菜は、私たちの身体にとって必要な栄養素をたっぷりと備えた頼れるお野菜です。

クセがなく、さまざまな料理に使えるおいしい小松菜を、ぜひ毎日の食事に取り入れてみてくださいね。

参考
※1江戸川区ホームページ
※2e-ヘルスネット,カルシウム
※3e-ヘルスネット,鉄
※4e-ヘルスネット,抗酸化ビタミン
日本人の食事摂取基準(2015年度版) 厚生労働省
日本食品標準成分表(七訂) 文部科学省
『もっとからだにおいしい 野菜の便利帳』白鳥 早奈英、板木 利隆 監修
『からだに効く 和の薬膳便利帳』武 鈴子 監修

 
 

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池田 明日香

この記事を書いた人

池田 明日香

管理栄養士
大学卒業後、管理栄養士として治験コーディネーター業務に携わる。
その後、食品メーカーにて料理教室運営や商品・メニュー開発などに従事し、現在は食と健康関連のコラム執筆、オンラインでのダイエットサポートなどで活動中。
日々の生活に役立ち、キッチンに立つのが楽しくなるような情報をお届けします。

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