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2020-01-24更新

毎日食べれば風邪知らず?みかんの栄養と効能

スタディー

冬を代表する果物の一つといえば「みかん」。
比較的安価で手に取りやすく、手で簡単にむけるので手間いらず、一人で食べきれるサイズ感と、とても食べやすい果物ですよね。

冬の間は常備しているというご家庭も多いのではないでしょうか。
この記事では、みかんの栄養と効能を、美味しいみかんの選び方や保存方法と合わせてご紹介します。
 

みかんとは?

「みかん」とは皮が薄くてむきやすく、生食できる小型の柑橘類の総称です。
一般的に、圧倒的に収穫量の多い温州(うんしゅう)みかんを表しますが、ぽんかんやいよかんなども含まれます。

「温州」は中国の浙江省にある柑橘類の名産地です。
しかし、温州みかんの実際の産地は鹿児島県の長島で、400年ほど前に中国から鹿児島に伝わった柑橘類から、偶然発生したものと考えられています。

静岡県の青島みかん、和歌山県の有田みかん、愛媛県の宇和島みかんなどが有名なブランドですが、これらは全て温州みかんです。

温州みかんの本来の旬は冬ですが、9月から収穫が始まる早生(わせ)みかんの品種育成も進められ、長い期間にわたり各地で栽培されたみかんを味わうことができるようになっています。

※参考:農林水産省

 

みかんの栄養と効能

冬場の風邪対策にはみかん、そんなイメージがありますよね。
みかんに豊富に含まれるビタミンCは、体内に侵入した病原菌を攻撃する白血球の働きを活性化させ、免疫力を高めて風邪をひきにくくしてくれます。

また、中医薬学では、みかんは胃腸の働きを活性化して食欲を増進させる、体液を生じて体を潤し、熱による咳や痰を止める薬効があるとされます。

そんな「みかん」には、私たちの健康をサポートしてくれる栄養素がぎゅっと詰まっています。
 

βクリプトキサンチン

みかんに含まれる橙色の色素で、カロテノイドの一種です。
カロテノイドはカロテン類とキサントフィル類に分けられ、βクリプトキサンチンはキサントフィルに分類されます。

体内で必要に応じてビタミンAに変換され、目や粘膜の健康維持に役立ちます。

また、ビタミンAとしてのはたらきだけでなく、βクリプトキサンチンとして様々な機能性があることが研究により明らかになってきています。

βカロテンやリコピンなどの他のカロテノイドよりも長い期間体内に蓄積されるため、継続的に健康をサポートしてくれます。

βクリプトキサンチンは、骨粗しょう症のリスクを軽減する効果が期待できるとされています。
古くなった骨を壊す「骨吸収」を抑制するとともに骨形成を促し、骨密度や骨代謝を改善する作用が報告されています。

静岡の三ケ日みかんは、「骨の健康に役立つ」として消費者庁の機能性表示食品に認められています。
※参考:消費者庁

また、日本国内でされた研究では、血中βクリプトキサンチン濃度が高い人ほど、肝機能障害や動脈硬化、糖尿病といった生活習慣病のリスクが低いという報告がされています。
※参考:理研ビタミン
 

ビタミンC

みかんにはビタミンCがたっぷり。Mサイズのみかん1個(100g)で、1日に必要なビタミンCの約1/3を摂ることができます。

ビタミンCは強い抗酸化作用をもち、活性酸素の害から細胞や組織を守ってくれます。
活性酸素は、体内に入ってきた細菌やウイルスを退治する働きがあり、人の身体にとって必要なものです。

しかし、活性酸素が増えすぎると、その強力な作用で自身の細胞を傷つけてしまい、老化や病気の原因となってしまうのです。

また、ビタミンCは、コラーゲンを合成する時に必要な酵素の働きを助ける「補酵素」として働きます。

コラーゲンは皮膚や骨、血管などに含まれ、組織同士を結ぶ結合剤のような役割をもちます。肌にハリや弾力を与えてシワやたるみを防ぐ、血管を丈夫にして同士を予防する、骨を丈夫にするといった効果が期待できます。
 

ヘスペリジン

ヘスペリジンは、「ビタミンP」とも呼ばれるポリフェノールの一種。

柑橘類の皮や果肉を包む袋、白いスジに多く含まれ、特に熟す前の青いみかんに豊富です。
みかんが熟すにつれて、ヘスピリジンの含有量は減少していきます。

みかんの皮を乾燥させた漢方「陳皮」は、このヘスペリジンが有効成分のひとつになっています。咳や痰を鎮める効果があるとされ、漢方では風邪薬として利用されます。
また、胃酸の分泌を促進し、腸のぜん動運動を促す「理気薬」とされ、多くの胃薬に配合されています。

ヘスペリジンは、毛細血管を強化して血流を改善する作用をもつことが知られています。
血管を拡張させて血流を促し、末端の冷えを改善する作用が期待できます。冬至に柚子湯に入る習慣は、この作用を活用したものです。

また、アレルギー反応を抑える、高血圧を予防する、血中コレステロール値や中性脂肪値を改善するといった作用も報告されています(※1)。

優れた生理機能をもつヘスペリジンですが、水に溶けにくく体内では利用されにくいという性質があります。近年は、水に溶けやすく高い吸収力を持ったヘスペリジンが開発され、サプリメントなどに利用されています。
 

クエン酸

みかんの爽やかな酸味は「クエン酸」によるもの。
クエン酸は、体内でエネルギーを作り出す「クエン酸回路」を回すのに重要です。
クエン酸回路では、食べ物から摂取した糖質や脂質を、体を動かすためのエネルギーに変換します。
また、疲労回復にも役立ちます。
 

食物繊維

みかんには、水溶性食物繊維のペクチンが豊富に含まれ、便秘の解消に役立ちます。
水溶性食物繊維は、腸内でゲル化し、便を包み込んでスムーズに排出させます。

また、大腸内で発酵・分解されると、ビフィズス菌などの善玉菌が増えて腸内環境が整います。
さらに、糖質の吸収を緩やかにするため、食後の血糖値の急上昇を防ぎます。

ペクチンは果肉を包む袋や白いスジに多いので、捨てずに一緒に食べるのがおすすめ。

それでもスジが気になる方はこちらを参考に
簡単!白いスジを残さないみかんの皮むき方法とジャムのつくりかた
 

食べ過ぎると手が黄色に?

みかんをたくさん食べると、手が黄色くなってしまった経験はありませんか?
これは、「柑皮症」という症状で、みかんや人参、かぼちゃなどβカロテンが豊富に含まれる食品を過剰摂取した時に、手足が黄色くなるものです。
高度になると、顔や爪などにも症状が現れることがあります。

体への悪影響は特にないとされていますが、みかんを1日に何個も食べるようなことは避けたほうが良いでしょう。
※参考:メディカルノート

 

選び方


 

平べったい形

扁平な形をしているものが、丸いものより甘くて美味しいと言われます。
みかんはまず縦方向に丸く成長し、旬を迎え甘みが増してくると平たい形になっていきます。

ただし、品種にもよりますので一概には言えません。
例えば、「由良早生」という品種のみかんは、丸い形をしていますが味が濃く甘いのです。

ひとつの基準として覚えておくと良いでしょう。
 

皮の色が鮮やか

皮の色が鮮やかな橙色をしたみかんは、たっぷりと陽を浴びた証拠。
太陽の光を浴びるほど、みかんは甘くなるそうです。皮の表面にハリ、ツヤがあるものを選びましょう。
 

皮の手触りもチェック

皮がゴツゴツとしているものは糖度が高いみかんです。
栽培の過程で水を抑えると甘いみかんになりますが、皮がゴツゴツしているのは、水分が皮まで行き渡っていない、つまり糖度が高いということ。

また、皮が薄くて中の実との間に隙間がないものを選びましょう。皮が浮いて隙間があるものは、味がぼやけている場合が多いです。
 

重量感があるもの

手に持った時に、ずっしりと重みを感じるものは果汁がたっぷり詰まっていてジューシーです。

参考:旬の食材百科
 

保存方法

通気性が良く涼しい、陽の当たらない場所に保管しましょう。冷蔵庫に入れると水分が蒸発し、鮮度が落ちてしまいます。

箱ごと購入した場合は、流通の時点で箱の底にあるみかんに負担がかかっています。
一度全て取り出して上下を入れ替え、底にあったものから食べると良いでしょう。

箱の蓋は開けておきましょう。

 

みかんを美味しく食べて健康に

みかんは、食べやすくて美味しいだけではなく、私たちの日々の健康づくりに役立つ栄養素が詰まった果物です。
免疫力を高めたり、美肌をサポートしてくれたりと、嬉しい作用が期待できます。

毎日のみかんで、寒さに負けず元気に過ごしましょう。

 


※1『柑橘ポリフェノール「糖転移ヘスペリジン」の機能性食品分野における可能性』,三鼓仁志(株式会社林原生物化学研究所 開発センター)
『もっとからだにおいしい 野菜の便利帳』白鳥 早奈英、板木 利隆 監修
『からだに効く 和の薬膳便利帳』武 鈴子 監修
日本食品標準成分表(七訂) 文部科学省

 

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池田 明日香

この記事を書いた人

池田 明日香

管理栄養士
大学卒業後、管理栄養士として治験コーディネーター業務に携わる。
その後、食品メーカーにて料理教室運営や商品・メニュー開発などに従事し、現在は食と健康関連のコラム執筆、オンラインでのダイエットサポートなどで活動中。
日々の生活に役立ち、キッチンに立つのが楽しくなるような情報をお届けします。

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