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2019-12-03更新

風邪に効くって本当?ねぎの栄養と効能

スタディー

お味噌汁や鍋物、そうめんやお刺身の薬味など、料理の名脇役としても大活躍のねぎ。
独特の風味と鮮やかなグリーンが素材を引き立て、毎日の食卓に欠かせない食材ですよね。

昔から「風邪に効く」といわれるねぎは薬効豊か。とても栄養価に優れた野菜です。
この記事では、ねぎの種類や栄養成分と効能、効率の良い栄養素の摂り方についてご紹介します。

ねぎの種類

白い部分が多い根深ねぎと、全体が緑色の葉ねぎがあります。年間を通して店頭で見掛けますが、どちらも旬は11~2月。霜の降りる頃から甘みが増して柔らかく、美味しくなります。

根深ねぎ

長ねぎ、白ねぎとも呼ばれます。葉ねぎと同様に食べるのは葉の部分ですが、栽培時に畝を高くして土に埋まっている部分を多くすることで、白い部分が多くなります。各地に特徴的な品種があり、群馬県下仁田の下仁田ねぎ、埼玉県深谷市の深谷ねぎなどが有名です。鍋物や焼きねぎで食べると甘みが引き立ちます。

葉ねぎ

青ねぎとも呼ばれ、全体が日に当たる環境で栽培されるため緑色の部分が多くなります。京都の九条ねぎや、万能ねぎが有名です。主に薬味として使用されます。

ねぎの栄養と効能

根深ねぎは淡色野菜、葉ねぎは緑黄色野菜に分類され、それぞれ栄養成分が異なります。
根深ねぎはアリシンやネギオールといったねぎ特有の成分が豊富に含まれます。
葉ねぎは、βカロテンがとても多く、ビタミン・ミネラルをバランス良く含みます。

アリシン

硫化アリルと呼ばれるイオウ化合物の一種で、独特の辛味や臭いのもとになる成分です。ねぎやにんにくなど、ユリ科の野菜に多く含まれ、包丁などで刻むと酵素の働きなどで殺菌作用のある物質に変化します。
この鼻につく臭いが邪気を払うとされ、古来より神事や祭事で神に供える捧げものとされてきました。

風邪をひいた時、首にねぎを温布するという民間療法がありますが、こうした薬効をもたらすのがアリシンです。
血液循環を促進することにより、体を温めて冷えを取り除いたり、発汗を促して熱を冷ましたりする作用があります。また、消化液の分泌を促して胃腸の働きを整えるため、食欲を増進させ消化吸収を高めます。さらに、体内で糖の代謝に欠かせないビタミンB1と結びつき吸収をサポートすることで、滋養強壮・疲労回復に役立ちます。
風邪の辛い症状を取り除き、回復を早めてくれる特効薬といえますね。

他にも、インスリンの分泌を促し血糖値の上昇を抑制するため、糖尿病の予防効果が期待できます。

ネギオール

白い部分に多く含まれるねぎ特有の成分です。殺菌作用や、発汗・解熱作用があるとされ、アリシンと合わせて風邪予防に効果が期待できます。

βカロテン

ねぎの青い部分は緑黄色野菜で、βカロテンが多く含まれます。
βカロテンは、体内で必要に応じて皮膚や粘膜を守るはたらきがあるビタミンAに変換されます。喉や鼻など粘膜を強化してくれますので、風邪の予防や花粉症の症状緩和にも効果が期待できます。
強い抗酸化作用があり、アンチエイジングにも効果的。また、視力を正常に保ち、ドライアイや眼精疲労の軽減にも役立ちます。

ビタミンC

葉ねぎには100g当り32mgのビタミンCが含まれています。
ビタミンCは体に貯めておけないので、こまめに摂る必要がある栄養素。一度に食べる量は少ないですが、薬味として使うことが多い葉ねぎはこまめなビタミンC補給に役立ちます。
βカロテンと同様に強い抗酸化作用をもち、コラーゲンの合成にも関わるビタミンCは、美肌に欠かせない栄養素です。また、鉄の吸収を高めるため女性は特に意識して摂りたいですね。免疫力を高める効果もあり、風邪をひきにくくしてくれます。

葉酸

根深ねぎ、葉ねぎとも多く含まれていますが、緑黄色野菜の葉ねぎはより豊富です。
葉酸はビタミンB群の一種で、ビタミンB12とともに赤血球の形成に関わるため造血ビタミンとも呼ばれます。また、胎児の正常な発育にも重要なため、妊娠を計画している女性や妊娠の可能性のある女性は、プラス400㎍の付加量が厚生労働省により推奨されています(※1)。

カルシウム

ねぎにはカルシウムも含まれていて、100g当りの含有量は根深ねぎが36mg、葉ねぎが80mgです。
カルシウムは健康で丈夫な骨や歯を作るために欠かせない栄養素ですが、どの年代でも不足しがちなので普段の食事から意識して摂ることが大切です。筋肉の収縮や神経伝達にもカルシウムが働いています。また、緊張や興奮を和らげてストレスを和らげる効果もあります。

効果的な摂り方

薬効の多いねぎですが、その効果を十分に発揮させるためには食べ方にコツがあります。

刻んで食べる

アリシンは、細胞を壊し、空気に触れることによって生成されます。みじん切りや小口切りなど細かく刻み、空気に触れる部分を多くすることで効率的に摂ることができます。切ってから15分ほど置くと、酵素の働きでアリシンの生成が進むとされています。

できるだけ生で食べる

アリシンやビタミンCなどの栄養成分は熱に弱く、加熱で失われやすい特徴があります。味噌汁や鍋などに入れる場合は、最後のほうに入れて短時間で仕上げましょう。油で炒めた場合は、他の加熱調理法に比べて成分が残りやすくなります。

水にさらさない

辛味を和らげるために水にさらすこともありますが、アリシンやビタミンCは水に溶けやすい成分です。長時間さらすのは避けましょう。

青い部分も捨てないで!

根深ねぎの青い部分は、固くて食べづらいので捨ててしまうこともあるかもしれません。でも、βカロテンはこの青い部分に沢山含まれているので、捨てるのはもったいない!おすすめなのは、ねぎ油にして活用する方法です。脂溶性のβカロテンは、油と摂ることで吸収が高まります。

こちらも参考に▽
料理上手は知っている!実は便利な「長ネギの青い部分」の使い方

食べ過ぎには注意

ねぎの薬効成分アリシンは、殺菌作用があるだけに刺激が強く、生で大量に食べると胃の粘膜が荒れてしまう心配があります。どんな食材にも共通することですが、体に良いからと食べ過ぎるのは禁物です。

選び方

根深ねぎは、白い部分が長くまっすぐなもの、巻きが締まって弾力があるもの、みずみずしくツヤがあるものを選ぶと良いでしょう。表面にツヤがなく、柔らかくシワガ寄っているものは、鮮度が落ちて水分が抜け、締まりがなくスカスカした状態になっているので避けましょう。

葉ねぎは、緑が鮮やかで色が濃いものが栄養価は高くなります。葉先までピンととがっていてみずみずしいもの、根元の白さがはっきりとしているものを選びましょう。

保存方法

根深ねぎは乾燥に弱い野菜です。乾燥を防ぐためにラップに包んで冷蔵庫に保存しましょう。泥付きのものなら、新聞紙にくるんで涼しい場所で保存すれば日持ちします。

葉ねぎは濡らした新聞紙やキッチンペーパーに包んで冷蔵庫で保存します。
小口切りにしてタッパーに入れて冷蔵庫や冷凍庫で保存すれば、すぐに使えて便利です。薬効は落ちてしまいますが、無駄なく使いきることができます。

根深ねぎも葉ねぎも、スペースがあれば立てて保存することで、鮮度が長持ちします。

参考:旬の食材百科

ねぎで健康美人に

ねぎの栄養と効能についてお分かりいただけたでしょうか。
ねぎは、私たちの健康と美容をサポートしてくれる、とても栄養価の高い野菜です。今が旬のねぎを日々の食卓に取り入れて、美味しく食べて元気に過ごしましょう。
 

参考
※1 日本人の食事摂取基準(2015年度版) 厚生労働省
『もっとからだにおいしい 野菜の便利帳』白鳥 早奈英、板木 利隆 監修
『からだに効く 和の薬膳便利帳』武 鈴子 監修
日本食品標準成分表(七訂) 文部科学省

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池田 明日香

この記事を書いた人

池田 明日香

管理栄養士
大学卒業後、管理栄養士として治験コーディネーター業務に携わる。
その後、食品メーカーにて料理教室運営や商品・メニュー開発などに従事し、現在は食と健康関連のコラム執筆、オンラインでのダイエットサポートなどで活動中。
日々の生活に役立ち、キッチンに立つのが楽しくなるような情報をお届けします。

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