公開日:2020-09-02
おいしく食べて美しく健康に!アボカドの優れた栄養とその効果
スタディー
クセのない食べやすさとなめらかな舌触りで、すっかり日本の食卓にも定着したアボカド。
野菜売り場で見かけることが多いけれど、実は分類上は果物だと知っていましたか?
その魅力は美味しさだけでなく、「森のバター」と呼ばれるほど栄養価が高いことにあります。
アボカドはギネスも認める世界一栄養価の高いフルーツなのです。
今回はそんなアボカドの優れた栄養価と、その美容・健康効果について紹介します。
もう生活に欠かせない食材となっている方も多いと思いますが、もう一度その魅力について見ていきましょう。
世界一栄養価の高いフルーツ!アボカドの健康効果とは
アボカドはカロリーが高く太るのでは?というイメージが強いのではないでしょうか。
確かに食べすぎには注意したいところですが、その内容は実に優れたもの。
ダイエットにも効果的な食材であり、生活習慣病対策にももってこいな食材なのです。
ではそのアボカドの健康効果とはどのようなものなのでしょうか。
糖質制限にぴったり!肥満を防ぐ効果も
アンチエイジングやダイエットの健康法として広く知られている糖質制限。
そんな糖質を抑えている方にとっては、アボカドは優れた食材であると言えるでしょう。
アボカドは1個あたり約230kcalの熱量が取れるにも関わらず、その中に含まれる糖質は7〜8g。
白米のご飯1膳(180g)と比べると、同じカロリーを摂取しても糖質の量は約1/10ほどです。
糖質制限を行うと、急激な血糖上昇を抑えることで「インスリン」と言うホルモンの分泌を抑えます。
インスリンは血液中の糖質を脂肪に変えてしまうので、この働きを抑えることによって脂肪が作られるのを防ぐというわけです。
しかし、糖質制限ではタンパク質や良質な脂質も取り損ない、必要なホルモンまで生成されなくなる恐れがあります。
上手に糖質制限をするためには、糖質の量に注意しつつそれらの栄養素を積極的に摂っていくのが効果的です。
そこでオススメなのが、良質な脂質をたっぷりと摂れるアボカドなのです。
良質な脂質がたっぷり!アボカドは健康のミカタ
脂質は健康に悪いのでは?と言う漠然としたイメージがありますが、脂質にも健康にいい脂質と悪い脂質があります。
脂質を比較する上で、その質の善し悪しに関わってくるのは、脂肪酸という成分です。
この脂肪酸は、大きく分けて「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」とに分かれます。
肉類や乳製品に多く含まれる飽和脂肪酸は、摂りすぎると心臓付近の血管の疾患や糖尿病を招く恐れがあります。
対して、アボカドに多く含まれるのは後者の不飽和脂肪酸です。
アボカドには、不飽和脂肪酸の中でも悪玉コレステロール値を下げてくれるオレイン酸が豊富で、この他に体内で作られないリノール酸やリノレン酸なども含まれています。
動脈硬化やコレステロール値が気になると言う方はたっぷりと摂っておきたい栄養素です。
つまりアボカドは脂質がたっぷりと含まれているけれど、その成分は良質なので健康効果が高く安心して食べられると言うことです。
美容にもいいアボカド
その食べやすさから女性に大人気のアボカドには、健康効果だけでなく女性に嬉しい美容効果がたっぷりと入っています。
「食べる美容液」とも称されるアボカドには、いったいどの様な栄養素が含まれているのでしょうか。
アンチエイジングに効くビタミンが豊富!
アボカドにはビタミンが豊富に含まれていますが、なかでも特に多いのはビタミンEとビタミンCです。
これらのビタミンは抗酸化力が強く、アンチエイジング効果が高いビタミンです。
ビタミンEは細胞の酸化(老化)を防ぎ、血液の流れを良くしてくれるので女性に多い冷え性の方にオススメの栄養素です。
脂質に溶けるビタミンなので、脂質が豊富なアボカドに多く含まれているのも納得ですね。
ビタミンCはコラーゲンを作り出す働きがあるので、肌のしわやたるみが気になる方は、積極的に摂りたい栄養素です。
また、メラニン色素を作らせない働きもあるので美白効果もあり、まさに美容に欠かせないビタミンです。
これら2つのビタミンは、一緒に摂ることで相乗効果が得られるのも嬉しいところ。
まさにアボカドは美容にとって素晴らしいビタミンをたっぷりと含んだ「食べる美容液」なのです。
便秘予防!豊富な食物繊維で腸活にも効果的
アボカドの美容効果はビタミンだけではありません。
美容や生活習慣病対策として広く知られている食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維には、便通を改善してくれる働きや糖質・脂質の消化吸収を低下させる効果があります。
腸は体内で栄養を吸収してくれるだけでなく、免疫機能も司る重要な器官です。
腸をキレイに保ち腸内環境を良くすることは、肌荒れや便秘を防ぐだけでなく風邪などの病気にかかりづらくなる効果もあるのです。
まさに、免疫力を高めることが注目されている今必要な栄養素であるにも関わらず、日本人の食物繊維摂取量は常に不足しているのが現状です。
食物繊維をたっぷりと摂取できるアボカドを食卓に取り入れることで、ご家族やご自身の美容・健康を増進していきましょう。
アボカドの選び方と食べる時の注意点とは
アボカドの健康効果について書いてきましたが、せっかくならその栄養価も高くて美味しい時に食べたいものですよね。
ここでは、そんな美味しいアボカドの選び方と食べる際の注意点を合わせてご紹介します。
アボカドは食べる時に合わせて選ぼう
野菜売り場にカゴいっぱいに並べられているアボカド。
どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。ぜひ手に取って食べ頃のアボカドを選んでみましょう。
食べ頃のアボカドを選ぶポイントは3つ。
・「色」チョコレートのようなしっかりした茶色
・「硬さ」指で押して程よくやわらかい
・「形」きれいなドロップ型のもの
アボカドは熟すと皮が緑色から茶色へと変化し、果肉が柔らかくなります。
皮の色がチョコレートのような茶色であり、指で軽く押した時に柔らかく弾力があるくらいが食べ頃です。
黒くなってしまっているものは熟しすぎているので注意して下さい。
さらにしっかりと見極めたい時は、皮につやとハリがあるものを選べば間違いないでしょう。
アボカドをその日に食べない時には、固めで少し緑色のものを選んで自宅で追熟させると美味しく食べられます。
陽の当たらない室内で保存し、食べ頃を待ちましょう。
食べすぎ注意!子供にはアレルギーも
ここまでその良さをたっぷりとお伝えしてきたアボカドですが、食べる時には注意しなければならない点もあるので、しっかりと理解して食卓に取り入れることが大切です。
アボカドは1個で約230kcalと、高カロリーなフルーツです。
これはご飯1膳分に相当するので、食べすぎるとカロリーオーバーしてしまうことがあります。
適正な摂取量は、1日あたり1/2〜1個ほどでしょう。食べすぎには注意しつつ食事に摂り入れてみて下さい。
また、ゴム手袋などでかゆみを感じる方はアレルギーにも気をつけなければなりません。
ゴムに含まれるラテックスという素材にアレルギーがある方は、アボカドを食べた時に口の中にかゆみや違和感を感じることがあります。
これはラテックスフルーツアレルギーと呼ばれるもので、実際にラテックスが含まれている訳では無いけれど、アボカドに含まれる似た成分に対してアレルギー反応が起きてしまう症状です。
大人の方はご自身のアレルギーなどを把握している方が多いと思いますが、初めて食べる子供には大人が注意してみてあげる必要があります。
はじめは少量からあげてみて、少し時間を置いて反応が出ないようなら食事を進めると安心です。
もしアレルギー反応が出てしまったら、かかりつけの小児科に相談しましょう。
美容・健康効果の高いアボカドを積極的に取り入れて
今回は人気の高い食材であるアボカドの美容・健康効果や、その選び方などについて紹介しました。
糖質が低く良質な脂質やビタミン・食物繊維が豊富なアボカドは、女性なら取らない手はない!とも言える優秀な食材です。
茹でたり煮たりするとビタミンが溶け出して栄養価が下がってしまうので、ぜひ食べる時は生の状態で召し上がって下さいね。
切り口の変色を防ぐのにレモン汁をかける方も多いと思いますが、ビタミンCがさらにたっぷりと摂れるので栄養的な観点からもオススメです。
これからの時期はさっぱりとエビと合わせたり、タコライスやサルサディップなどパーティー料理にもオススメなアボカド。
切るだけで美味しく良質な栄養素を摂れるアボカドを、ぜひ手軽に取り入れてみて下さい。その優れた効果を実感できるはずですよ。
参考文献:
文部科学省「食品成分データベース」
MONEY PLUS「食べ頃のアボカドの選び方と可能な限りおいしく保つコツ」
株式会社明治「明治の食育・食物アレルギー」
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